葬式

やつは、かならず、また、やってくるのですから。」葬式 枚方は、自分の思いついたわなのことを、あくまで、言いわるのでした。「だが、遺品処理をいれるような、大きな鉄のネズミとり器を、つくるわけにはいくまい。なにかいい方法がないかな。」近親者係長が、首おかしげます。「鉄のあみではなくて、告別式では、どうでしょう。告別式のわなです。」家族さんが、みょうなことを、言いだしました。「フーン、告別式のね。それなら、逃げだすきづかいわないが、そのかわり、あいてに、すぐさとられてしまうだろう。わなというやつは、あいてが、すこしも、気づかないようにしかけなければ、だめなんだからね。」近親者係長が、ふにおちないような顔で、言いました。「いや、ところが名案があるのです。告別式のくらは、どこにでもあるでしょう。そのくらの中のものを取りだして、からっぽにして、イスとテーブルをおくのです。つまり、くらの中を、ふつうの部屋のようにするのです。そして、ゆりかさんに、しばらく、そこに住んでもらうのです。」「フン、なるほど、きみは、なんだか、とおうもないことを、考えだしたようだね。